2015年2月22日日曜日

ダッチオーブンパン(2)

ダッチオーブンパンは、出来上がりの固さ、焼き色などを考慮した上で、大きく左右する仕込み水を加えていきます。今までのオーブンでさっと焼くパンとは大違い。

何より、途中で焼き具合を確認できません。200℃のオーブンを開け、次にお鍋の重たい蓋を開け、やけどしそうになってまで・・・。

半世紀近くかかって数多くのレシピを自分なりに作ってきましたが、ここにきてダッチオーブン用のレシピを新たに作ることになります。

まず形がこのお鍋ですから、おのずとパンの形も狭められてしまう。数種類買揃えれば良いのだが、そこまでには至っていません。

菓子パン系の甘味の多いものは、鍋肌の部分が焦げ、中心は生焼けになりそうですが、
オーブン内の温度設定を低くとれば、柔らかくて大きなパンも夢ではないかも。工夫しながら挑戦してみましょう。

今回は分割後ベンチタイムをとり、締めて丸め直しました。最強力粉にグラハムフラワーと胚芽大さじ1での作品です。

表面の小さな穴は蓋の内側の模様です。






2015年2月21日土曜日

クレセントロール(3)

クレセントロールパンは、いつも「うまいなあ~」と言いながら夫が食べてくれます。何よりも固い外皮が好みなのです!「トッピングの岩塩もいいなあ~」とも言います。ついでに「クラムはどう?」と
伺いますと「悪くないよ!」と。パン専門用語まで知っていた?!

菓子パン系が続いたので久しぶりに食事パンを焼いたのです。薄く大きく伸ばすには、手早く生地を傷めず均等に・・・と心して作業に当たらねばなりません。


このパンの一番のポイントは、発酵はさることながら「こね方」のような気がします。

前にも記したかもしれませんが、パンの裏側(底の部分)を見れば完成度が判ります。
焦げ色がカーブに沿っていますし、側面の割れもありません。仕上げ発酵を見極め、200℃で15分~焼成です。(画像下)






2015年2月19日木曜日

さくらパン(2)

前回のさくらパンの焼き色がやや薄めで、もう少しおいしそうにと反省。
焼き色、見た目はパンにとって大切な要素です。

でも、さくらパンに関してはあまり焦げ目を強調したくありません!何故なら、春、木の芽がふき、柔らかい陽ざしが生きているものすべてを包み込むような季節ですから~。

時折ネット上で見かけるさくらパン・・・・卵で照り出しをしているなんて信じられません!季節にかぐわしいものであってほしい。日本には自然の恵み、麗しい四季があるのですから。

辛口コメント、失礼致しました。小型の電気オーブンで温度設定が不安定なものもあります。卵で照りを付けますと焼き色が出易いのでそうされたのかもしれません。

右上の4個は友人から戴いた桜の酢漬けです。毎年、八重桜で手作りされたもの。

私のお弁当は週3日、この桜の酢漬けと周囲にゴマ塩を振り、1年間美味しく頂いております。

さくらパンの焼き色、このくらいでいかがでしょうか?

2015年2月17日火曜日

さくらパン

梅の花パンが比較的に簡単に出来上がったので、さくらパンもそれなりに出来るだろうと
甘く考えていましたが、どうしてどうして・・・・。

ここ10日間ほど毎日試作に明け暮れました!
紅麹については、数社から取り寄せ色合いをチェックしましたが、残念ながら国内産のものは「お祝いパン」のものとは程遠い。又、紅麹色素の表示があっても5%のみで、他は食用色粉で調整されているのが一般的。

そこで紫芋・・これはさくら色には無理があり、焼成後の食感が重くさくらパンには不向き。クランベリーからの色出しを試みるも(みじん切にし、水分を加えてしばらく置くと鮮やかな赤色になるが・・・)無残な結果に。グレナデンシロップ(かき氷に使用するシロップ)も名前はザクロだがザクロゼロ%。

生地色無しで、クランベリーと中央に少量のさくらあん、さくらの塩漬けをトッピングして作りました。
さくらの花びらの、蟹のはさみのような形にもこだわり続けていましたら、昨日のテレビで福岡の「さげもん」を見て・・・ヒントを得ました!

ふっくらとしてやさしい味わいのさくらパン。
そうそう、中央には丸箸を押して膨らみを避けています。

作る過程では、出来る限りソフトに生地を扱うことを忘れないで下さいね。
生地をいじめてしまいますと、どんどん固くなって寂しいパンに仕上がってしまいますから。

食べるのが惜しまれそう。しばらく眺めてから頂いてね~。

2015年2月2日月曜日

ダッチオーブンパン

昨日熱心な生徒さんが見えて、ダッチオーブンで美味しいパンが出来た!と教えて下さいました。
男性の方ですが、長年趣味で作られていて家庭用オーブンとの違いを見出したようです。

そういえば我が家にもほこりを被っているものが・・・・余りにも重いのでお蔵入りしていたのです。素材の味を最大限に引き出すこの魔法の鍋で作ってみる事にしました。

最強力粉に全粒粉と胚芽を混ぜたシンプルな配合です。
ベンチタイム後、フランスパン風にたたみ、両端を細目に形成、二つ合わせて油脂を塗ったダッチオーブンへ。

このお鍋がどうして最後に「~オーブン」と名づけられたのか? 鍋の蓋の上にも炭火をのせられるように・・・との事。お鍋と現在のオーブンを兼ね合わせていたからでしょうね~。

全粒粉の加わったパン生地は一般に冷めてからの方が美味しいのですが、ダッチオーブンパンは、パリッとした外皮、ふんわりしっとりのクラムすべてが即美味しいのです!
 ブック型ですから中央を折ってカスタネットサンドに重宝。

石窯、煉瓦窯で焼成したかのような味と食感に大満足しました! 
教えて下さったYさん有難うございました。

   加賀田