2013年6月29日土曜日

ミニミニフランスパン


「大分市内のレストランで出されたものよ!」と言って、小さなフランスパンを見せていただきました。 「何とまあ~」・・・ 早速作ってみたい衝動にかられました。

モルトを入れず、フランスパン風配合で焼いてみました。1個30gに分割、長さ20㎝の可愛いミニミニフランス。クープはバタールより1本多い4本、心持ちエッジが立っています。ランチに添えるパンとしては最高!

食事に添えるパンは、お料理の味を引き立てるという大きな役割を担っていますよね。ですから甘いパンや卵入りなどのリッチなものは控えなければなりません。でも、パンを作る者として言わせてもらいます。添えるパンはシンプルなだけではなく、大きな存在感があってほしい!


2013年6月28日金曜日

花とハートと星のパン


なんて可愛いパンでしょう!
お茶に招かれて、これらのパンがテーブルいっぱい・・・・目はパンに釘づけです。

かぼちゃや紫芋、ホウレンソウパウダーなど混ぜ込むと、色鮮やかで楽しみも倍化しますね。

食事パンにもなるよう甘味を控えましたが、低温でトーストし、アイシングやチョコレートで覆えばラスクにも変身可能です。

いつも同じパンばかり焼いている方へ。時には、ゆっくり時間をとってカラフルパンで遊んでくださいませ!


2013年6月24日月曜日

イングリッシュマフィン


大手デパートの英国展で、イングリッシュマフィンを求めました。シンプルでしたが、特徴が無く小麦粉の味が伝わってきません。期待はしていませんでしたが寂しく思いました。

ノアのパン教室では、お砂糖を入れず、バターを多めに、更に少量ですが上新粉を加えています。これが美味しいのです!お米の粉が配合されるので、ネーミングは「ジャパニーズマフィン」となりそうですが・・・・。

このパンの食べ方。サイドから中心に向かってフォークを放射状に入れます。上下に分かれますね。パン生地の表面がガサガサしていますので、バターやジャムが塗り易くなります。サンドウィッチに最適。

フォークを使う事で思い出した事があります。スイスエアーでの機内食に丸パンが添えられていました。そのパンがあまりにも固く、割る事も、かじる事もナイフも滑って刺さりません。困り果て周囲を見渡しましたら、ある外国人がフォークを突き刺し、手首を動かしこじ開けていました。「さすがー」と拍手したい思いにかられました!


2013年6月22日土曜日

自家製酵母のロールパン


時間がたっぷりありましたら、自家製酵母作りをおすすめします。多忙でバタバタしている時には、無理しないでいつものイーストで充分。

自家製酵母パンを作り始める時には、1年がかりで完成させようと思いましょう。春夏秋冬それぞれ発酵時間が異なります。次の季節が訪れるころ、メモ書きが大いに役立ちますよ。

イーストパンを充分習得された方でも天然酵母を始める折には、初心に帰ってしまいます。「膨らんでいるかしら?」とパン生地を覗き込む時にはドキドキしてしまいます!

天然酵母は体に良いから、酵母臭があったり固かったりしても我慢して食べている・・・この考えはさびしいですね。酵母パンは美味しいから長時間かけてわざわざ作るのではないでしょうか?

下記のロールパンはレーズンとヨーグルトを掛け合わせた酵母菌で作りました。翌日も翌々日もふんわりと味わい深いパンです。


2013年6月20日木曜日

ロールパンとバターロール


ゆったりとした時間帯に作ったロールパンは、見ほれてしまうほど美しいロールの形をしています。この形がなかなか上手くいきませんよね!

ノアのパン教室ではとりあえず初級のプログラムに設定していますが、難しいパンですから中級に・・・と長年迷っています。なぜならきれいな形に仕上げるという事は、器用、不器用の問題である以上にパン作りのすべてを理解している事が要求されるからです。

まず配合、こね具合、生地の扱い方、発酵の見極め方、焼き具合等など限りがありせん。特に大事なのはグルテンの出具合。手ごねの場合は、こね機利用と比較し、短時間できれいなグルテンが出にくいのが一般的。この生地で焼成しますと、形は小じんまりしていて整っていますが、釜伸びが少ないのでふんわり感が無く、翌日には固くなってしまいます。多めの水分で、しかも短時間でグルテンを出すとクリア出来ます。又、心はゆったりでも、作業は手早くしかも、生地を傷める事が無きように。その他諸々。

バターロールはロールパンに比べ、バターの多い配合になります。初心者はこちらの方が生地扱いが楽で、オーブン内でも破裂する事が少ないでしょう。それは、グルテン押さえる卵、バター、砂糖などが多い配合のパンですから。そしてこのような配合ですと美味しく感じます。が、シンプルなパンの方が、毎日食べてもアキが来ません!ノアのロールパンはよりシンプルな配合にと心がけました。

最強力粉と薄力粉でそれぞれのロールパンを試作した事があります。薄力粉は形は小さくきれいでしたが、びっくりするほどおいしくない、食べられない。最強力粉の方は、びっくりするほど大きくふくらみ、仕上げ発酵をかなり長めに取りましたが、ほとんど破裂状態の焼き上がりでした。この結果から得られるものがいっぱいありますね。


2013年6月18日火曜日

ご飯パン


米粉パンが登場してからしばらく経ちます。グルテンを添加したり、強力粉を混ぜ合わせたりと工夫されているようですが・・・・・。

時折食べる分には良いのですけれど、困った事になかなかなじみません。自分が好き、美味しいと思えないパンを、生徒さんにお教えすることは私にとって不可能な事でもあります。(少量の米粉入りパンは別ですが・・・)

「ご飯パン」 このパンだけは作り方によりますが、非常に美味しく、アキがきません。15年ほど前に宇都宮教室の生徒さんが、小学校の給食に出たパンと言って教えてくださったものを、少々アレンジしたものです。残りご飯、冷凍したご飯も立派に役立ちます。

冷えたご飯はレンジでチンし、やや温かい状態を手でつぶしながら、ねばりの出かかったパン生地に少しずつ混ぜていきます(こね機利用の場合)この時、パン生地もご飯もお互いにねばりが出ていなければなりません。
例えば、水分の中にご飯を加えれば、さらさらしてねばりは全く無い状態ですし、粉類の中にご飯を混ぜ込むと、1粒ごとに粉がまぶされてねばりは出にくくなります。

こうして作り上げたパンは、ご飯をたべているのか、パンを食べているのか
錯覚を起こしそう・・・・・。このパンにお味噌、マヨ、ごまなどのミックスディップをトッピングすると食欲を押さえるのにひと苦労です。

パウンド型や食パンケースでもオーケー。ご飯パンと言えども奥が深いですね。より美味しく、より美味しくと試作の日々、これも私の大きな楽しみ!


2013年6月15日土曜日

マヨネーズパン

知人宅を訪問する時など手みやげには、食事パンや甘い菓子パン系よりマヨネーズパンが手ごろかな・・・と思われます。

ふんわりして見た目も色あざやか、香りもなかなかです。中身は入っていませんが、しっとりと老化しにくい配合なので、生地のおいしさを確認してくれそう。

トッピングのマヨネーズには、和がらしを好みの量だけ混ぜます。(粒入りのジャーマンマスタードは色あせて不向き)

黄色い和がらしを更に引き立てるのが鉄分いっぱいのパセリ。
茎を折らずにそのまま低温のオーブンで30分ほど焼きます。パリパリに焼けますので、大き目のボールに移し手で握りつぶすだけで粉々。冷凍するといつでも使えます。

マヨネーズは「嫌い」という方でも、「焼きマヨは好き」と皆さんおっしゃいます。お試し下さい。



2013年6月10日月曜日

塩味について


パンを作る方は、塩味に充分配慮してほしいと思います。
レシピを見ますと、塩…~gと表示してある本がほとんどです。

昔ながらの塩(塩化ナトリウム99%以上のもの)なのか、赤穂の塩なのか伯方の焼き塩なのか・・・書かれてありません。

10年ほど前から異常に自然塩が売り場を賑わしてきました。それはそれで良いのですが、パン生地に入れる塩は少量で、その力は偉大ですから、はっきりと表示してほしいものです。

各自然塩は2~3割増しで使用しなければ人間の舌に感じる塩は物足りなくなります。つまりパンの美味しさが引き出せません。

ノアのパン教室では伯方の焼き塩を使用しておりますが、各家庭で使用の塩を置き換えて、作る人が塩の量を決めるよう伝えております。

それには舌を鍛えておかねばなりませんね!
味覚は生まれたばかりの赤ちゃんから、年を重ねるに従い衰えると言われていますが、鍛える事は可能です。

常に脳で塩味チェック、特にパンは微妙ですから心して習慣をつけましょう。焼きたての熱いうちはうすく、冷めるとしっかり塩を感じます。

パンの種類によっては塩味を感じさせないくらいがおいしく感じたり、又、逆であったり・・・作る人の味覚が大きな役目を果たします。

前回のオリーブフォカッチャも、クレイジーソルトを振り掛けるから生地にはいつもの半分の塩で・・・何ていうことのなきように。塩はグルテン膜を強める以外にも大きな役目がありますので。

オリーブの好きでない方は、左記のようなシンプルなフォカッチャを。こちらは冷凍可です。






2013年6月8日土曜日

オリーブフォカッチャ

近年、ホームベーカリーが人気を呼んでいますね。
それなりのパンが出来上がるのですが・・・・。

お持ちの方は、「こねる」だけの機能を駆使し、いろんなパンに挑戦してみて下さい。
一番のおすすめはフォカッチャ(イタリアのピザの原型)。どなたでも失敗無く出来ます。完成品が固くても、柔らかくても、ふんわり厚みがあっても、無くても良いのです。ノアのパン教室では、コーヒーにも、ワインにも合うようスタッフドオリーブをトッピングしてみました。
ベンチ終了の生地を、縦長の楕円に薄く伸ばします。仕上げ発酵後に3本の指(人差し指、中指、薬指)が活躍。手を握りこの3本を立て上から順に3回押して穴を作ります。最後の1個は人差し指で。全部で10個になりますね。
これは、穴がバランスよく、しかも手早くできる方法ですから覚えておくと良いでしょう。オリーブオイルを塗りクレイジーソルトを振ってオーブンへ。
又、少し厚めに作り、スライスしてサンドウイッチ用にも。穴から透けてハムやレタスの色合いが楽しめます。オリーブのトッピングは不要です。


2013年6月5日水曜日

パンダパン


シンシンが、ご懐妊のようですね!
上野動物園から嬉しいニュースが届けられました。ノアのパン教室では、毎年5月5日のこどもの日に向けてパンダパンを作ります。子供達が目を輝かせて喜びの声を・・・・想像するだけでも楽しくなってしまいますよ!
ずいぶん前に、パンダの口にする赤のドレンチェリーが2.3個足りず、仕方なく緑のチェリーを足して使いました。男の子っぽくなるかな?と思いきや・・・。何と「病気のパンダ」とあだ名がついてしまいました。これだけは止めた方が良いですねぇ。


2013年6月2日日曜日

ベンチタイム無しのパン

6月のパン

この時期は野菜が美味しい!その中でも人参は甘くて、柔らかくて、オレンジ色が見とれてしまうほど鮮やかですね。パン生地にたっぷり入れてみましょう。入れる量の1/3くらいをすりおろし、残りはみじん切りにしてレンジでチン。こうすると野菜の甘味がよりいっそう引き立ちます。
家庭で作るパンは、出来れば「簡単で、短時間でしかもおいしい」が理想です。ベンチタイムを取らなくても味や見た目がそれほど響かないようでしたらパスしましょう。丸めてケースに入れて仕上げの発酵、ケースの高さに膨らんだら焼きます。

にんじんパンには蜂蜜がよく合います。ほのかな甘味が引き立て役。みじん切りはフードプロセッサーでよいかも。でもね、私は野菜類を切るのが好き・・・今日はこのくらいの大きさにそろえようとか、極細の千切りに満足したりとか、時には手でちぎったりと、その時々で限りなく胸が高鳴るのです。ですからきゅうりのスライサーのようなものは持っていません。楽しみが奪われてしまいそうでネ。


2013年6月1日土曜日

家族のために・・・

初めて焼いたパン

長男出産のお祝いに夫の実家からガスオーブンが届きました。
明治生まれの義母は、今で言う帰国子女でもありましたので、何ともハイカラな女性です。出産祝いにオーブンと言うのもユニークでしょ!

当時はガスレンジの上に被せるような上乗せ式オーブンでしたが、それなりに焼けたのです!
第1号のパンは、本を片手に奮闘です。ロールパンのような配合でよくよくこねてかまぼこ形にして天板に置きます。1時間もベランダ越しに放置すると、2倍にふくらんでいました。それを焼きましたら、何と特大のかまぼこ、いや、特大なまこに膨らんでいるではありませんか!しかも焼き色もパンらしく、家中もパンのかおりがいっぱい! 
翌日、本をよくよく見ましたら一次発酵を忘れていたのです。
それでもおいしかった!そのままスライスすると半月形、バターを塗ったりジャムを乗せたり・・・。
その後、色々なパンに挑戦しましたが、多忙な折には時短もあって、なまこパンは我が家の食卓に幾度となく登場しました。